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May

染井吉野の陰謀

朝刊一面に函館五稜郭の桜満開の航空写真が載っていました。
桜前線という言葉は、完全に定着して久しくなります。3月中旬に九州から北上し始めて北海道にまで日本の春の象徴を届ける桜の一斉開花は、すばらしい。   
さくらんぼ  外国の人は、日本がさくらんぼで一杯の国と誤解している。
懸命の説明
昔のさくらんぼ 今のさくらんぼ。 私には、商品ではなかったが結構食べた記憶がある。  集団疎開で行った長野県の山間に、さくらんぼが眼一杯に成り、巨大な青大将が枝に寝ている桜の大樹があった。
それが、いつの間にか超高級果物、一粒百何十円、収穫期にはトラックで乗りつける泥棒が現れる、そんなさくらんぼになってしまった。 しかし、昔からこんな風ではなかったらしい。 江戸時代の末、150年前、私の曾爺さんの頃に駒込の染井で掛け合わせで作られた。 一代雑種。種無し。接木接ぎ木でしか増えない。うんと単純化して乱暴な話にすれば、元々はたった一本の木。いつの間にか日本中に植えられてしまった。
全国の名花・名木は長寿命の老木である。
それに引き換え、染井吉野は短命らしい。手が掛かり、短命で植え替えが必須。造園産業にとっては、最高ですよ。
盛りが短い。花見が短い。会社の仕事の邪魔をしない。天気を気にして、時間に追われる。新入社員が縄張り・陣取りにこき使われる。大抵イメージより寒い。震えながらお酒を飲む。ストレスを掛ける仕組み。

薔薇の仲間は香りが高く有用なものが多い。 香水となるのは、言うまでもないが、食用の実が成る、桃 杏 梅 アーモンドがある。 茨ですら、 浜茄子(語源は浜梨)と呼ばれるがごとく食用になる実をつける。 スエーデンでは、「ニーポン」と言い、食用にされ、スープやティーはスーパー・コンビニで売っている。 
いつの間にか、日本国中立った一本の病弱・短命・手が掛かる染井吉野で覆われた。
この染井吉野が日本全土に一気に植えられた歴史と、滅私奉公・思想統一の歴史が一致する。  ロケット自爆特攻機の名は「桜花」とされた。
気持ちが悪いね
大体、花とは梅の花であって、桜の花ではなかったと教わった記憶がある。
梅だったら  日本中、梅干・梅酒の名所・名物になった筈。  
明治新政権と造園業界、お花見業界が密かに引き継いできた、多年に渡った根の深い企みに相違ない。  
染井吉野の陰謀。皆さんはどう思いますか ? ?? ???

Summary
Summary of short short.  Am I crazy ?

Conspiracy behind the Japanese cherry blossoms:
The Japanese cherry blossoms are famous and we are proud of it.
But do you know that we do not enjoy the delicious cheery because those cherry trees are sterile. The F1 hybrid; "
SOMEI YOSHINO". That is to say one and same cherry tree is covering all over the country. We eat the cherry imported from USA. The Japanese cherry is very expensive, 1 US$ per 1 piece!
My short short begins now.

Only some 150 years ago,"
SOMEI YOSHINO" was created by a gardener in a suburb of Tokyo those days called Edo. "SOMEI YOSHINO" spread very fast everywhere in Japan, in new and old parks, in the gardens of temples and shrines. " SOMEIYOSHINO" gives us very beautiful blossoms but goes away quickly. The life length of the tree is short, 50/70 years. Our good old cherry trees which are cultural monuments have kept their lives for many years,  for 300/800/1200 years. This weak ones need a lot of hands and is sterile.  It is inevitable to plant new generations for ever.
The history of "
SOMEI YOSHINO" synchronizes with the period of the so called Japanese modernization, the centralization.
The conspiracy behind the beautiful cherry blossoms has kept for 150 years by the gardeners and by the central powers.
What do you think ?
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