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Short short with English summary                              

地球は丸い
今年の東京は、猛暑でした。 しかし、私は8月15日に成田を発って、ストックホルムに行きました。 帰ってきたのは9月19日。 東京ではその間、連日30度以上だったようです。 東京とストックホルムとの間には、時差があります。 向こうは夏時間制ですので、夏の間は時差7時間。 そこで成田をお昼頃出発すると、9時間半でヘルシンキ、さらに乗り継いで45分でストックホルム、そこで、7時間時計を逆行させると、その日の午後5時頃には向こうに着いてしまいます。
白夜で知られている北欧では、8月中旬の5時は、真っ昼間です。 陽射しが強く、東京から行っても決して涼しいという感じではなく、さほど変らぬ夏の昼間でした。 気温としては、25度前後でも日光直射のもとでは、水泳が楽しめる素晴らしい夏でした。ところが、9月に入ると、雨が降り、風が吹き、一度に涼しく寒くなりました。
お彼岸の頃は、世界中、昼と夜の時間がほぼ同じ長さです。 そこで、昼間の時間がやたらと長い北欧は、冬になると夜の時間が長く、昼間が短い一日となります。 東京でも、ストックホルムでもお彼岸の頃は、春ならばどんどん日が長くなり、秋ならば、どんどん日が短くなるわけです。
実際には東京のあたりでは、毎日2分づつ、ストックホルムでは5分づつ、短くなるようです。 一日5分というと、30日で150分、とはなりません。 夏至と冬至の頃は毎日同じような日の長さで、つまり、日の長さの変化をグラフにすれば、滑らかな山と谷を画き、面倒な話をすれば、一種のサインカーブになります。 ちなみに、東京とストックホルムとでは、クリスマスの頃で、夜の長さで(昼の長さで)、4時間の差があります。 4時間というとたいしたことはないようですが、睡眠時間8時間ということを考えると・・・。
東京で、ストックホルムの冬の暗さ、寒さ・・マイナス15度、20度という話をすると、よくもまあそんなところに、と誰も言います。 しかし、ストックホルムの市民は、スキー・スケートの楽しみを、眼を輝かせて話します。 そして、東京の暑さ、地震のこと、台風のことを、気の毒そうに、同情します。 きっと、赤道に近いところの人々は、毛皮も暖房も要らない、美しい星空の日々を楽しみ、東京よりも、ストックホルムよりも住みやすいと思っていることでしょう。 地球上、どこも楽園ということですね。

Our spherical earth
This summer was record hot in Tokyo. But I left Tokyo in the middle of August for Stockholm and returned on the 19th of September. Meanwhile Tokyo had continuously over 30 degree Celsius.
There is a time difference between Tokyo and Stockholm, 8 hours; under the summer-time period, 7 hours. Therefore when I left Narita at noon, it took 9.1/2 h. to Helsinki and another 3/4 h. to Stockholm; so I arrived in Stockholm city at 17:00 of the same day.
The midnight sun of Scandinavia is well known. 5 o’clock on the 15th of August was still daytime. Arriving from Tokyo, I found a summer day of Stockholm was rather same as Tokyo’s. The daytime temperature was 25 C but the solar radiation was strong enough to enjoy swimming. However, the weather changed dramatically when September came. With rainy, windy days, the temperature went down to 15 C; cool or cold days.
In Scandinavia the midsummer night doesn’t get dark, the daytime is long. Consequently the Scandinavian winter has long nights and short days. At the equinoxes, the daytime and the nighttime are even all over the world. In Stockholm, every night gets longer about 5 minutes around the autumn equinoxes to catch the long nighttime for leaving short summer nighttime. At Christmas, nights in Stockholm are 4 hours longer than Tokyo’s.
In Tokyo, people wonder why living in such cold and dark Stockholm. In Stockholm, people eagerly wait for ski and skate season and they are full of sympathy for the citizen of Tokyo with hot summers, earthquakes and typhoons. Probably the people in the warm countries under the zodiac enjoy their life without central heating system and without heavy fur coats. On our spherical earth, there are so many paradises.
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